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【レビュー】ロボアド「ウェルスナビ」を半年間使ってみておすすめしない理由

投資をするツールとして「ロボットアドバイザー」というものがあります。定義はいろいろあるようですが、一般には、自分のリスク許容度に応じて、コンピュータが最適な投資先を選定、それに基づく売買などをすべて自動で行ってくれるというものです。

今回はその中で私が実際に半年間あまり利用した「ウェルスナビ」について、その使用した感想を書いていきたいと思います。

ウェルスナビとは?

ウェルスナビは、ロボットアドバイザーの一つですが、今年に入り急速に成長しているようです。テレビでも、俳優の沢村一樹さんを起用したCMを放送しているので、見たことのある方も多いのではないでしょうか。

特徴としては、いくつかのアンケート(年齢や資産の状況)に答えると、そこから最適なリスク許容度を判定し、自動的にポートフォリオを提示してくれます。

そして、そのポートフォリオに基づいて、実際に海外ETF(上場投資信託)を売買してそのポートフォリオを実現し運用してくれます。

一度、設定さえしておけば、あとは自動的にお金の引き落とし・積み立て、ETFの購入までしてくれます。要は、ほったらかしOKということですね。

そのほかセールスポイントとしては、自動でリバランスであったり(ポートフォリオ内の割合を一定に保ってくれる)、税金の負担を最適化する<デタックス>という機能もあるとのこと。

「ウェルスナビ for SBI証券」を半年使ってみました

私は、SBI証券に口座をもっているのですが、SBI証券をもっていると「ウェルスナビforSBI証券という形で、ウェルスナビを利用することができます。SBI証券と提携していて、SBI証券口座を持っている人は簡単にウェルスナビの口座も開設できます。

私は、半年間ものは試しと利用してみました。最初に10万円、その後毎月5万円の積み立て設定で、半年間で計40万円を運用してみました。

利用してみた感想ですが、なかなかいいと思いました。すべて自動で手間がかからないのは、もちろんですが、サイトやアプリの作りがいい。視覚的に運用の状況が分かりやすいのはよい点だと思いました(元本と時価の推移がグラフとして分かりやすかったです)

また、主な投資先が海外ETFになります。普通に買おうと思えば、円をドルに転換して、ドルで買いつけるという手間がかかりますが、それもウェルスナビが代行してくれますので、手間いらずです。

ただ、私は半年で利用を辞めることになりました。

ウェルスナビのデメリット

①手数料が高い

ウェルスナビの手数料は、年に資産の1%となっています。これだけ見ると低いように思いますが、最安のインデックスファンド(投資信託)であれば、年0.1~0.2%くらいのものもありますので、けっこう高いです。

10万円で1000円、100万円で1万円が問答無用で引き去られます。運用額が大きくなるほど、運用期間が長くなるほど、この信託報酬の差がリターンに大きな影響を与えるのは言うまでもありません。

ポートフォリオも自分で作れる

ウェルスナビでは、いくつかの質問に答えると自動でポートフォリオを組んでくれますが、パターンが5つしかありません。ですので、そんなに自分専用のポートフォリオという感じもあまりないのが実感です。

しかも、既存のインデックスファンドを組み合わせれば、ほぼ同様のポートフォリオを自作することもできます。こちらの方が、コストを抑えられるのは言うまでもありません。一度設定してしまえば、あとはほったらかしなのもどちらも同じです。

自分でできる人は、使わなくてもよい

ということで、私はインデックスファンドを使って自分のポートフォリオを組むことができたので、ウェルスナビは半年で卒業しました。半年たったころは、3000円ほどプラスになっていたので、プラスになっているチャンスに売却したという次第です。

やはり、ネックに感じたのは手数料の高さです。自分でほぼ同じことができるのに、何倍もの手数料がかかるのは、やはりもったいないと感じました。

ただ、ウェルスナビならではの特徴もあります。それは、株式だけではなく、金(きん)や不動産に連動するETFも少しではありますが、ポートフォリオに組み込まれていたので、それは、ウェルスナビならではだと思います。自分では、なかなかそういった資産に投資することはないので、そういった資産にも投資したいという人は利用するのも手かもしれません。

もしかしたら、今後はこうしたサービスが普及していくのかもしれません。ロボットアドバイザーでの競争が激しくなれば、コストの低下によって、もっと利用しやすい水準になってくかもしれませんね。