あなたは今どこに?経済的自立の7つのレベルとは?
セミリタイアとは、「セミ」なのである程度働くことを前提としながらも、会社からの縛りを抜け出して一定程度の経済的自立を果たすことになります。
では、どの程度の経済的自立を果たせばよいのでしょうか。そして、そこに至るまでにどようようなステップを経ればよいのでしょう。
以前に紹介した「FIRE-最速で経済的自立を実現する方法」という本の中では、経済的自立のレベルを7段階で示されていました。
https://tiberius-caesar.com/fire-syohyo
そこで今回は、前述の本で示されていた7段階の経済的自立のレベルを紹介してみたいと思います。
ちなみに「FIRE」とは、「火」や「缶コーヒー」のことではなく、「Financial Independence Retire Early」の頭文字を取ったもの、つまりは「経済的自立を果たして早期退職」という意味です。
経済的自立7つの段階とは?
前述の本の著者であるグラント・サバティエ氏によれば、経済的自立は次の7段階で考えられるとのこと。
すなわち、
- レベル1:明確化。自分の現状と行き先を把握したとき。
- レベル2:自給自足。自分の支出を自分の収入で賄えたとき。
- レベル3:一息つける余裕。その日暮らしから脱したとき。
- レベル4:安定。6か月分の生活費を貯め、クレジットカードの借金など悪質な借金を返済したとき。
- レベル5:柔軟。少なくとも2年分の生活費を投資したとき。
- レベル6:経済的自立。投資からの収入だけでいつまでも暮らせるようになり、働くことが選択肢になるとき。
- レベル7:あり余る富。自分が必要とする以上のお金を手にしたとき。
このようになります。
筆者は次のように語ります。
経済的自立のそれぞれの段階に達するごとに、あなたはより自立している、より人生をコントロールできていると感じるだろう。お金にまつわるストレスも軽減されているはずだ。また、より多くの選択肢と機会にもアクセスできるようになる。
おっしゃるとおりですね、の一言です。
結局なぜ会社を、仕事を辞められないかと言えば、「お金」というものを通じて会社に殺生与奪権を握られているからです。
毎日決まった時間に起床して、決まった時間の電車に乗って、決まった時間にオフィスの椅子に座っているのは、ひとえに会社の機嫌を損ねてクビにならないようにしているに過ぎないのですから。
お金の心配さえなければ、「自分の人生を自分の思い通りにコントロール」できるようになります。これこそ、FIREやセミリタイアの目指す究極の目的地なのです。
自分のレベルを確認しよう
ゲームで言えば、まだ最初のポケモンをもらったばかりなのに、いきなりジムリーダーに挑戦してもボコボコにされるだけです(私が最初にしたポケモンはピカチュウ版だったので最初のジムが難関だった!)
まずはレベル1からスタート
レベル1の「明確化。自分の現状と行き先を把握したとき。」は、まずは現状、どれくらいの貯金(資産)があるのかを把握することと言えるでしょう。
自分が今いくら持っているのかを知らずして、「これくらい貯める!」と言っても現実性がありません。しっかりと現実を直視すること、これが第一歩です。
私はマネーフォワードというアプリに、銀行口座や証券会社の口座を連携させていつでも自分の総資産を確認することができるようにしています。
自分の現状を把握するとともに、少しずつ増えていくのがモチベーションになります。
レベル1~4は早期に達成したい
次の山場と思われるのが、レベル2~3を経て、レベル4の「安定。6か月分の生活費を貯め、クレジットカードの借金など悪質な借金を返済したとき。」ではないでしょうか。
6ヵ月分の生活費というと、独身であれば100万円ほどでしょうか。1つの節目とは言えますね。
そして、借金をしていないということ。貯金が100万円あっても借金が50万円あれば、純資産は差引50万円になってしまいます。
このレベル1~4についは、意識さえすれば、比較的到達しやすいのではないかと思います。まずはこのレベルには早期に達したいものです。
本番はレベル5から
レベル5:2年分の生活費を投資する
次の山場は、レベル5です。2年分の生活費相当を投資するという段階。
2年分の生活費というと、人にもよると思いますが、400万円くらいでしょうか。
少なくともそれくらいの金額を用意しなければならないことを意味します。とはいえ、400万円貯まったところでいきなり投資に突っ込むというのではなくて、毎月の給料の中で貯金していた部分の中から、少しずつ投資に回していくというイメージでよいのではないかと思います。
いきなり大金を突っ込むのは精神的によくないと思うので、投資に慣れながら少しずつ積み立てをしている形が現実的だと思います。
具体的には「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ)」といった非課税制度をうまく使いたいところです。
https://tiberius-caesar.com/toushi
レベル6:いよいよ経済的自立へ
おそらくレベル5からレベル6になるまでが一番時間がかかるところだと思います。
定義が「投資からの収入だけでいつまでも暮らせるようになる」とされているからです。
いわゆる配当金などの不労所得だけで生活費をま賄えているといってもよい。あるいは、積み立てた投資信託などを取り崩しながら生活している(取り崩すペースより、投資信託のリターンが大きければ永遠に取り崩せる)状態。
この段階で「FIRE」ということができるでしょう。
セミリタイアの場合は、フルタイムの仕事はやめるけれど、アルバイト等で少し補助してやればOKという感じです。
ですので、セミリタイアはレベル5.5と言ってもよいかもしれません。
セミリタイアに必要とする金額、つまりレベル5.5にあたる金額は次の記事を参照していただきたいと思いますが、年齢30代であれば5000万円が1つの目安になるでしょう。
https://tiberius-caesar.com/semiritaia-30dai-40dai-50dai
このレベルにいたるまでは、ひたすら「経験値」を積みまくらねばなりません。
レベル7~究極の目標を目指して
レベル7は「あり余る富。自分が必要とする以上のお金を手にしたとき。」と定義されています。
本当に理想的な状態ですよね。ゲーム全クリ達成、殿堂入りです。
完全な経済的自立に到達して、永遠に働くことからおさらばできる - なんと甘美な響きなのでしょう!
お金への悩みから完全に解放されているといってもよい。ここまで至るには相当険しい道のりでしょう。
でも、あきらめてはいけません。
前に進むことを辞めてしまっては、あとは後ろを振り返ることしかできないのですから。「ローマは1日にしてならず」です。
最後に前述の著書からグラント・サバティエ氏の言葉を紹介しておきましょう。
経済的自由、経済的自立、早期リタイア、言い方はなんでもいいが、そこには大きくて開放的で無限に広がる感覚がある。 まさに芝生の上で寝そべっている子どもが、世界は開けていてどんなことでも可能だと感じているあの夏の日のように。 あなたにとって経済的自由とは何を意味するのか?お金のために働く必要がなくなったとき、あなたは何をするだろう? これらの質問に答えられるのは、あなただけだ。
実際に100万ドルを超える資産を形成した著者の経験に基づく経済的自立を目指すための方法と考え方が示されている良書だと思います。
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