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今や「忘年会がイヤ」が立派な退職理由になる時代

先日、こんな記事を見ました。

『「忘年会が苦痛」23歳新卒社員が退職願』

最近、忘年会に行きたがらない若者が増えていると嘆く管理職が多いらしいですが、行きたがらないどころではなく、「退職」まで思いつめてしまう若者がいるのです。

こうなると、眉間にシワを寄せて「最近の若い社員は情けない」などと、ネゴトをほざくオッサンが出てくるのが想像できますが、個人的には、いい傾向だなと思います。

もはや、会社で忘年会などの親睦会をやる時代ではないのです。

忘年会をやって「あぁ、給料は少ないし厳しいけれど、こうして仲間たちとワイワイやれればいいじゃないか。」と、目を細めているのは鈍感な野郎だけ。

多くの人は、とりわけ若い人たちは醒めた視線で見ていること、そして、愛想笑いだけしていることに気づかない、どうしようもない鈍感さ!

エェーイ!酒が飲みたければ1人で飲んでろ、ボケが!

教育という名の押し付け

先ほどの記事によれば、この新卒社員が勤めている会社では、新入社員が忘年会の幹事を務めるのが慣例となっていたとのこと。

記事によると、

同社では年3回、社員同士の交流と慰労のために新入社員歓迎会、暑気払い、忘年会を会社主催で行っており、忘年会は新卒社員が幹事をします。幹事は管理部の担当者と予算などを話し合い、必要であれば他の社員にサポートを頼んでいました。
同社は、新卒社員の1年目を見習い期間としてさまざまな部署を経験させ、翌年4月に正式配属します。忘年会幹事の根回しや段取り、調整のスキルなど通常業務ではわからない一面を知る機会でした。

あぁ、つまりは忘年会の幹事をすることで、会社の仕事のやり方を学べということなのでしょう。

「お前のためを思ってやらせてるんだ」という理屈。そういう大義名分を掲げて幹事を押し付けているだけだろうが。私なら、キレイごとでごまかすなと思います。

幹事の役目で憂鬱に

本来、その年の新入社員は3人いたらしいのですが、1人は採用辞退、1人は途中退職してしまったため、当該社員1人で幹事をしなければならなくなったのです。

1年目ということで、ただでさえ通常業務に精いっぱいなのに、その上会社の忘年会という大きな行事の幹事にさせられたら、憂鬱になるのも当然というもの。

忘年会のことで頭がいっぱいで仕事にも集中できません。「この場から逃げたい」という思いが募り、管理部との打ち合わせのときに管理部長に対して突発的に「退職したい」と申し出ました。

気持ちは、とてもよく分かります。通常業務はしなければならない一方で、そのうえ幹事という「余計な仕事」があるのです。

そして、別に手当が出るわけでもなく、ようするに雑用係です。人にやらせておいて、粗相のないようにというプレッシャーをかけてくる。それなら、アンタがやれよ!

なんと、バカらしいことか。しかし、悔しいがそのことで頭がいっぱいになってしまって、「あぁ、これさえなければ、もっとほかのことを楽しめるのに。」という忸怩たる思いが沸々と沸いてくる。

前述の記事では、社長は考え直すように説得しているそうですが、たぶんそのまま退職するんでないかな。

たぶん、社風にもあってない。

もっとドライでいいのでは?

先ほどの記事では、近年の意識の移り変わりにも触れられています。

シチズン時計の意識調査(2019年11月20日発表)によると、ビジネスの忘年会は「1回」が望ましいとした人が52.0%で、「0回」の人も36.3%でした。また1次会の適当な時間は「2時間」とした人が52.3%で、「30分以内」と答えた人も14.8%いました。

30分以内の忘年会もおもしろそうですね。

1冒頭あいさつと乾杯:5分

2食事(軽食?)と歓談:20分

3締めのあいさつ:5分

4お開き(バイバーイ!)

完璧だ!いいですね~。

これくらいドライでいいのです。所詮会社は、仕事をするところであり、お給料をもらえればそれでよいのです。そうすれば、みんなWin-Winだと思うのですが。

でも、こんなことを言う御仁がいるのでしょうね。

「あぁ、なんと冷たい世の中になったのだ。昔はもっと、温かみのある豊かな人間関係が・・・」

はいはい、そこまでいうなら「退職」させてもらいますよ。

忘年会が大嫌いな5つの理由はこちら。

https://tiberius-caesar.com/bounenkai-daikirai-5riyuu

飲み会の幹事くらいアホらしい仕事はありません。

https://tiberius-caesar.com/nomikai-kanji-iya