MENU

【初心者】一括投資と分散投資なら、分散投資をおススメする理由

つみたてNISAなどの制度がきっかけとして、投資を始めた方も多いと思います。また、私のようにセミリタイアを目指す者にとっても、投資活動は必要不可欠なものと言えましょう。

そこで、投資を始めた初心者が気になることが、元手資金がある場合に、まとめて「一括」投資したほうがよいのか、それとも、積み立てのような形で「分散」投資した方がよいのかということではないでしょうか。

私も、ちょうど1年前から投資を始めた初心者ですが、一時期「一括」か「分散」かでどうしようか迷っていた時期がありました。

最終的に私が出した結論が、積み立てで「分散」して投資するということです。今回はこの結論に至った経緯を紹介していきたいと思います。

合理的に考えるなら「一括」の方がよい

手元にまとまった資金がない場合は、積み立てで自然と分散投資をすることにななりますが、もし手元に例えば100万円や200万円、あるいは500万円など投資に回してもよいという資金がある場合、これらの資金を一括で投資すべきか、それともある程度の時間をかけて、徐々に投資に回していくべきか、投資を始めた人なら一度は思う疑問ではないでしょうか。

特に、株式相場が好調で右肩上がりになっているようなときは、投資に回していないことがもったいないように思えて、すぐにでも投資に回した方がよいのではないか、チャンスをみすみす逃しているのではないかという気持ちになりがちです。

結論から言えば、合理的な行動は「一括」投資することです。人類の経済というものが、今後も自己増殖を繰り返し、成長を続けていくことが確実ならば、最初から一括で投資して、しっかりリターンを得ることが合理的な行動となります。

事実、過去に一括投資した場合と分散して投資した場合のシミュレーションをしたところ、ほとんどの場合で、一括投資したほうがリターンがよかったというデータもあるようです(もちろん、ある程度の時間単位です、10年や20年スパン)

これは、まとまった資金をリスクにさらして、リターンを得ているということですから、当然といえば当然の結果かもしれません。分散投資の場合は、最初はほとんどの資金を無リスクの状態においているわけですから、「機会損失」が生じている分、リターンが劣ってしまうのです。

分散投資、いわゆるドル・コスト平均法は「気休め」だという意見も根強いですね。

ただ、それでも私は、積み立てによる分散投資をおすすめしたいと思います。特に投資を始めたばかりの初心者の方には。

いきなり50%のマイナスに耐えられますか?

「計算 フリー素材」の画像検索結果

私が積み立てによる分散投資をすすめたい理由は、これにつきます。投資を始める際は、リーマンショックのようなことがあれば、最悪投資額の50%になってしまうことも想定しておきましょうというようなことが言われます。

確かに、リーマンショックの際には、50%ものマイナスになりました。投資していた資産が一瞬で半分になってしまうのです。言うのは、簡単ですが、実際それがわが身に起こった場合を想像できるでしょうか?

もともと、人間は「得」よりも「損」に敏感に反応する動物です。例えば、宝くじで10万円が手に入ったというのと、株で10万円損が出たという場合を比較してみましょう。

10万円手に入ったというと、もちろんうれしいですが、かといってちょっと贅沢ができるかなというくらいの感想ではないでしょうか。

ところが、10万円の損を目にした途端に、様々な思いが頭をめぐります。「そもそも株なんて買わなければよかった」「10万円稼ごうと思ったらどれだけ大変か」「10万円もあれば、あれもこれも買えたのに・・・」

こうした考えが頭をめぐり離れなくなります。どうしてこうなるかというと、それは「損」に敏感に反応するような「遺伝子」が私たちにプログラムされているからです。つまり、人類の進化の過程で、「損」に敏感に反応し、それをうまく避けてきた個体が厳しい生存競争に生き残り、その末裔が私たちなのです。

ですから、私たちは自分が思っているほど、損することに耐性がないのです。頭では、50%損することも想定済みだと思っていても、いざそれが現実になると大変動揺することになってしまうのです。

初心者は無理せずコツコツ分散投資を心がけましょう

一括投資した場合は、将来的に大きなリターンが得られる可能性が高いのはもちろんです。

一方で、例えば昨年2018年の年末の世界同時株安のようなことがもしあれば、一括投資していた場合は、かなりのマイナスが発生しているでしょう。

果たして、それに耐えられますか?ということですね。

特に投資を始めたばかりの初心者は、そういったことに慣れていないので余計に動揺しやすいと思います。

私が、分散投資をおすすめするのは、経済合理的な理由ではなく、精神衛生上の理由からです。いきなりアクセル全開で投資する必然性はどこにもありません。少しずつ慣れながらやっていきましょう。もし、そこで機会損失があったとしても、大損を回避するための「保険料」と割り切りましょう。大事なことは、投資をコツコツ続けていくこと、市場から退場しないことなのですから。