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持家か賃貸は「リスク許容度」で判断するべきだと思う

「持家」か「賃貸」か―

ある意味で神学論争的な議論で、持家の方がいいという人もいれば、賃貸の方がいいという人もいます。

経済的には、どちらが明らかに得ということはないと思います。もし、どちらかが明らかに得ならば、得な方のみが残っているはず。両方あるということは、それぞれにメリットとデメリットがあるということにほかなりません。

個人的には好きにすればいいと思いますが、選ぶ際に私が重視するべきだと思うのが「リスク許容度」です。

台風による未曾有の被害を見て、改めて家を持つということにはリスクがあると感じました。

持家と賃貸とリスクがあるのは、明らかに持家です。そのリスクを許容できるかどうか、これが持家と賃貸を選択する際には大きなポイントになるのではないかと思います。

持家は「投資」である

まず、前提として持家を買うということは「投資」です。不動産という形で、資産を持つということですね。

持家ということで分かりにくくなっていますが、自分で自分に賃貸していると考えればいい。自分が大家であり借主でもあるということです。

もし、自分で住まずに人に貸していれば家賃が得られるわけですから。

経済的な行動としては、株式を買うのと同じです。3000万円の株を買って、5%の配当がもらえるとすれば年間で150万円です。株ではなく3000万円の不動産を買って賃貸に出して、年間150万円の家賃収入があれば、まったく同じです。

持家も投資ですから、株と同じく「損」をすることもある。地価が下がるといったことですね。

さらに、家を買う場合はローンを組む、つまりレバレッジをかけた投資となるので、得をする場合いいですが、損をする場合は損は大きくなります。

もし、3000万円の借金をして株を買うと想像するとどうでしょう。かなりのハイリスクに感じます。でも、みんな平然とローンを組んで家を買うんですよね。もちろん地価は株式ほどの乱高下はないにしても個人的には、とても怖い。

資産が毀損するリスク

さらに、資産としての不動産が「毀損」するリスクもある。

今回の台風による甚大な被害を始めとして、これまでも地震や風水害で多くの住宅が被害に遭っています。被害にあった方は気の毒としかいいようがありません。

資産価値も大きく毀損していますし、もし、ローンが残っていれば、建てなおすためにまたローンを組むという二重ローンという負担が生じます。

個人が負うには大きすぎるリスクではないかと思うのです。

賃貸であれば、新しい賃貸物件を探せばいいだけですので、引っ越し等の費用以上の負担はなくても済みます。

家を買うかどうかは慎重に考えたい

あくまで、私個人の考えですのでそのことはお断りしておきます。

家を買う場合は、いろいろなリスクを自分ですべて引き受けなければなりません。それが自分の家を持つということですので、ある意味当然です。

私有財産ですから、それが毀損しようとそれは自分ですべて結果を受け入れなければなりません。株式と同じですね。大暴落が来て資産価値が毀損しても、得する可能性と引き換えに取得したのですから、損をしても自己責任です。

基本的には家を買うのも投資の一種ですから、すべて自己責任なのは同じです。株式に大暴落という災害があるのと同様に、自宅もそれこそ地震、台風、水害などの災害に襲われるリスクは存在します。

そういったリスクを許容することができるかどうかだと思います。

そのあたりも含めて慎重に判断したいところです。