お金は「使わないこと」に意味があると思う理由!
セミリタイアを意識した生活をしていると、自然とお金に関心を持つようになります。なぜなら、セミリタイアするとは「お金の問題」を考えることに他ならないからです。
セミリタイアするのに必要な資産額は?年間の生活費はどれくらいを想定する?そして、それを達成するためにどう生活する?などといったことを始終頭の中で考えることになります。
自然とお金に関心を持つようになり、私も年金や税金、健康保険のことなど、これまであまり意識していなかったことにも興味を持ち、勉強するようになりました。
そして、節約を意識した生活をするようになったのですが、世の中には「お金は使わないと意味ないよ」とか「若いうちは、お金を使っていろいろ経験したほうがいいよ」といった意見がよくあるように思います。
果たして、本当でしょうか。私は、セミリタイアという観点から考えれば、逆にお金を「使わない」ことに意味があると考えています。
お金は「交換手段」に過ぎない
そもそも、お金とはいったい何なのかと言えば、「交換手段」であるということです。
お金そのものを持っていても、空腹に飢えたお腹を満たすことはできませんから、スーパーへ行って、食料品と交換するのです。
また、お金を持っていても、それを眺めていても、まったくおもしろくありませんから(通帳の残高を見てニヤニヤするのが好きな人はいますが・・・)、書籍と交換したり、映画館で映画を見るといったサービスと交換するのです。
つまり、お金はモノやサービスを手に入れるための手段に過ぎないのです。
そうでなければ、ただ単に福沢諭吉の顔が印刷されている紙切れであり、金属のかたまりであり、通帳に印字された数字に過ぎないのです。その意味で、確かに「お金は使うことに意味がある」ということは言えるでしょう。
しかし、私が考えたいのはそういった物理的(?)な意味での、お金を使うことの意味ではありません。
お金は使わないと意味がない?
冒頭にも挙げましたが、お金に関してよく言われることが、
「お金は使わないと意味がないよ。使ってナンボ。」
「若いうちはお金を使って、いろいろ経験したほうがいいよ」
「お金は天下の回りもの。お金を使う人のところに、お金は集まってくるんだよ」
などといったことです。なんだか、会社の飲み会の席で中年のオッサンから言われそうなネゴトばかりですね。私も、同趣旨のことを前の前の部署にいたときに、飲み会の席で課長から言われたことがあります(大きなお世話だ!)
えぇ、えぇ、言いたいことは分かるのです。若いうちからお金を使っていろいろな人生経験を積み、人づきあいもたくさんして仲間を作って人脈を広げ、誰かが結婚するだの子供が生まれただのと言えば、お祝いを用意するくらいの気配りができる人が、会社で出世して、結局は高い給料をもらうことになるんだ、ということなのでしょう。
しかし、考えてみれば「会社」で成功することを前提としている。まあ、会社でなくても少なくとも商売をする上で、成功することを前提にしているように思います。
そうではなく、単に「貯金するだけの人生なんてつまらないよ。あるなら使おうぜ!」みたいな意味で言っている人はただ単にノーテンキなだけですから、ここでは考慮しません。
世間一般に「お金は使わないと意味がない」という人は、前提条件として会社で出世した結果として高い給料がもらえたり、商売で成功して大きく稼ぐことができるといったイメージのような気がします。
しかし、人の生き方は人それぞれであり、何が幸福なのかも人それぞれです。もちろん社会的に成功して高報酬を得るというものを否定するものではありませんが、私のようにハナから会社を辞めるつもり(したがって出世するつもりもない)のものにとっては、まったく意味のない話だということになります。むしろ、お金を使ったはいいが、結局減っただけということになってしまいます。
お金は「使わないこと」に意味がある!
確かに、お金は使うためにあります。しかし、何に使うかが問題です。私は、セミリタイアという考えにおいては、お金というものは「自由」を買うためのものだと考えています。
その自由とは、会社に依存しなくても済むということ。会社からの給料に依存しなくて済むということ。すなわち、現に持っているお金があれば将来の生活費をある程度まかなえるということです。その総額が「自由」の値段ということですね。
それだけのお金を持っているという事自体が、「パワー」なのです。
「お金を持っていること」=「自由を持っていること」ということだと思います。つまり、お金を「使わない」ことに意味があるのです。
会社みたいなケッタクソの悪い組織に頼らずにすむなんて、なんと素晴らしいことでしょうか。
しかし、その「パワー」を得るための代金は、そう簡単に得ることはできません。日ごろの、節約などを通して貯めていくしかありません。その意味でも、セミリタイアという観点から言えば、お金は「使わない」ことに意味があるといえるでしょう。
ただ、お金を使うことに意味があると思うものがあります。それは、株式や投資信託といった形での「投資」です。節約するだけでは限界がありますから、投資活動をしてお金を増やすことも必要になってきます。お金を使うというよりかは、どういう形でお金=資産を保有するかということかもしれません。投資信託を買っても、消費してなくなってしまうものではありませんからね。
なんにせよ、お金は「使わない」ことに意味があるのです。
まずは、徹底的に生活費のコストを下げることから始めましょう。
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お金の無駄遣いを防ぐことが資産形成の近道です。