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【書評】年収90万円でハッピーライフを読んだ感想

セミリタイアを目指しているティベリウスです。

こんな本を読みました。

[rakuten no="9784480436078" shop="book" kw="年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫 おー72-1) 大原 扁理"]

著者の大原さんは週2で働く(つまり週休5日)で生活している方で、この本は大原さんの生活ぶりや考え方がよく分かる本です。

なんだかセミリタイア後の私の生活の「模範」のような生活だなと思って、興味深く読みました。

たぶん、セミリタイアした後の生活ってこんな感じだろうなというのがよく分かる本です。そして、なんだかんだいってやろうと思えば、なんとかなるもんだということが分かります。

自分にあった「幸せ」を見つける

大原さんは決して、貯金や株式投資とかで大金を確保してそんな生活をしているわけではありません。

週休5日生活を始めたときも、貯金は100万円くらいしかなかったらしい。生活するのに必要な分だけ、週2日ほどバイトしてやりくりしているようです。

本人は、それを「隠居」生活と呼ばれていますが、さもありなんという生活ぶりが垣間見えます。

月2万8000円のアパートに住み、昼間は散歩と図書館に行って本を読んで過ごし、料理を工夫して楽しんだりして、そして1日が終わる。そんな生活のようです。

私もセミリタイアしたらこんな感じになりそうとか思いながら、うらやましく読んでいましたが、世間一般から見れば「貧困層の苦しい生活」って感じかもしれません。

でも、どんな生活がいいかはは人それぞれ。大原さんも次のように記しています。

何が幸せと思うかは人によって全然違うんです。わたしみたいに2万円台のアパートに住んでても幸せと思える人もいれば、苦しい人もいるし、億ションに住んでブイブイいわすのが幸せっていう人もいれば、それがしんどい人がいる。 いちばん大切なことってなんでしょうか?それは「どうすれば自分が幸せか?」を他の誰でもなく、自分自身が知っていることじゃないかな。

まさに、おっしゃる通りです。贅沢がしたいわけではなく、ただ自分の時間を自分のためだけに使いたい。それが私の願いです。それを追求してけば、自然と「隠居」というか「セミリタイア」になるんだと思います。

ヒマを楽しめるかどうか

この本では、「隠居」生活における衣食住の様子も生き生きと活写されています。

特に食事は感心しました。基本的に粗食で、雑穀米とかの超ヘルシー献立です。本人が好きというのもあるでしょうし、健康にも気を使っている様子。それで、1日あたり300円で済んでいるらしいです。すごいなあ。

でも、野草を取っているのはちょっとびっくり。野蒜とか大葉とかが取れるらしい。確かに、タダですし健康にもよさそうです。でも、ある程度見分ける知識がないとちょっと不安かなとは思いました。

そのほか、衣服も必要最低限のものしか所有していなかったり、部屋の見つけ方など参考になりそうなことも書いてあります。

いろいろと書いてありますが、共通していることは「ヒマ」な生活を目いっぱい楽しんでいるということ。日々の穏やかな生活を十分に堪能しているんだなあということがよく分かります。

結局、自分が納得できるか

シンプルライフのすすめ」のように参考になるところもたくさんありますが、この本の主旨はそこではありません。

自分が誰であるか、自分はどんな生活がしたいのか、自分はどんな風に生きたいのかを考えること。これが大事だということだと思います。そして、その生活を実現して納得できるかということ。

著者の場合は、それが「隠居」生活だったということでしょう。「ヒマ」を楽しめる能力があったんでしょうね。

著者の生活は、まさにセミリタイア後の生活そのもののようです。私は、自分が安心できる金額を貯めてからそういう生活をしようと計画しています。

できるだけお金を使わずに生活しようとすれば、自然とこうなるよなという想像しながら読むことができました。

著者の趣味が「読書」と「散歩」というのも自分と同じでちょっとびっくり。この本を読んで、いいなあと思える人はセミリタイアにきっと向いている人だと思います。

[rakuten no="9784480436078" shop="book" kw="年収90万円でハッピーライフ (ちくま文庫 おー72-1) 大原 扁理"]