【悲報】つみたてNISAの非課税期間の延長見送りへ
本日の新聞に残念なニュースが載っておりました。それが、記事タイトルにあるように、つみたてNISAの非課税期間の延長を見送るというものでした。
https://mainichi.jp/articles/20181205/k00/00m/020/265000c
つみたてNISAの非課税期間は「時限措置」
つみたてNISAの制度の概要は、以前にも掲載しました。
https://tiberius-caesar.com/tsumitate-nisa
主な内容としては、毎年40万円の非課税枠で20年間運用ができるというものです。そして、この非課税枠は、2018年から2037年の20年間に毎年作ることができます。
つまり、2018年の枠は、2037年まで非課税で運用でき、2019年の枠は2038年まで運用でき・・・・・最終2037年の枠は、2056年まで非課税で運用できるということです。MAXで使えば、40万円×20年=800万円を非課税で運用することができるのです。
で、今回私も初めて知ったのですが、このつみたてNISAの非課税枠を儲けることができるのは、「2037年」までと決まっているのです。これは、どうやら時限措置になっているためのようです。
ですので、20年間非課税となるのは2018年に積み立てを始めた人だけで2019年以降に利用を開始する場合は非課税期間は毎年短くなります。厳密に言うと、その年の非課税枠は20年間もちろん非課税で運用できますが、運用総額が減っていってしまうのです。
2019年からつみたてNISAを始めた人は、40万円×19年の額が上限になりますし、その後となればさらに総額の枠は少なくなってしまいます。最終2037年から始めた人は、40万円しか非課税で運用できません。
個人で資産を確保することはさらに重要になるのでは?
そもそも、このつみたてNISAという制度がもうけられたのは、若者に長期投資を促し、「自分で資産形成しろよ」ってことではなかったのではないでしょうか。
このほか、iDeCo(個人型確定拠出年金:イデコ)といった非課税制度も、対象者を拡大しているように、「自分の資産は自分で確保してね」といった思惑が見え隠れします。
特に若者は、おそらく社会保険負担が重くなる一方で、もらえる年金の額は減っていくでしょう。もしかしたら、年金制度そのものがあるかどうかも分かりません。それを見越して、「いろいろ制度を作るから、あとは自分でよろしく!」っていう狙いもあるのではないかと個人的には思っています。
であるならば、若者の資産形成を促すために、制度の拡充はしても、それを制限してしまうのは、主旨と逆行しているのではないでしょうか。
このままだと「不公平」
つみたてNISAを始めた人が、みんな公平に40万円×20年の枠を使えるように、期限を決め打ちするべきではありません。
私は、たまたま制度開始の今年から開設していますので、このままいけばMAXで利用することができますが、来年以降から始める人は、毎年、枠が少なくなってしまいます。これって、かなり「不公平」ですよね。
今回、政府・与党が延長をしないことにした理由としては、
税収減につながることから、与党や財務省などが調整の結果、延長は見送ることが決まった
とのことです。
いや、若者が資産形成できなければ、その分、将来、社会保障に頼る人が増加して、国の財政を圧迫することになるのでは?と思うのですが。目先のことではなく、大局的に考えてほしいものです。
まあ、絶望的ですが・・・
[temp id=2]